”世界にたった一つの型☆”

昨日の道場稽古では

お弟子さんの昇段審査を行った・・・

６１歳のシゲルちゃん、６０歳のKちゃん、５２歳のキヨちゃん

この３人だ。

咲心館の昇段審査は

１級になった１年前に

「これからの１年間で自分の型を創ってその稽古に励むこと。」

こんな宿題を出して

昇段審査の時にみんなの前で披露してもらう♪

という

どこにもないスタイルをボクが考えた。

空手の型を覚えるのでも大変であるのに

自分の型を創らせるなんてーのは

かなりな無茶を言ってるのであるが

それが

咲心太郎なんである。ｗ

前回は

ジローと最年長Mさんが受けて・・・

ジローは１年間、しっかり稽古をやった自分の型を披露してくれて

Mさんは、２、３週間の即席の型だった。ｗ

さて

今回の３人は

どんな型を披露してくれるのだろーか？

ワクワクしながら

昇段審査を始めることにした。

 

審査を始める直前の３人は

これまで

１０年以上のお付き合いをして来ているが

ボクに初めて見せる顔・・・

それぞれが

かなり緊張した顔になってた。

それでも

「ボクからやります！」

キヨちゃんが

自ら一番乗りを名乗り出た・・・

さすが！

元ヤンキーだ。ｗ

でも

正直なところ

シゲルちゃん以外は

この宿題を忘れていると思ってた・・・が

キヨちゃんはやってた！

いざ

その型をやり始めると

場の空気が一変した！

で

すぐに

ボクの思考と時間が止まった・・・

（コレ、初めて保江先生のところに行った時と同じ空間だ・・・）

そんな気がした。

キヨちゃんが型をやり終えると

「すげー！」

「やべー！」

「素晴らしい！」

ボクは

めっちゃ感動してしまって

そんな言葉ばかりを連呼してた。

 

続いて

シゲルちゃんがやることに・・・

そこには

これまでには

見たことも無い

凛々しくて神妙な顔のシゲルちゃんがいた。

これまた

１年間やって来た

その”何か”がボクに伝わってくる！

完全に

ボクの脳ミソが飛んだ！ｗ

シゲルちゃんがやり終えると

またまた

「すげー！」

「やべー！」

「素晴らしい！」

って

さらに感動して連呼してたけど

「やばい、泣きそ。」

マジで

泣きそーで

どーしよーもなくなった・・・

これ

静かな涙じゃなくてさ

歓喜に満ちた涙だからさ

泣いたら最後！

ガキのよーに喚くよーに泣いて止まらなくなっちまう・・・

さすがに

お弟子さんの前では

そんな大泣き出来んでしょ！

で

必死で堪えた。

 

最後はKちゃんがやった・・・

Kちゃんは予想通りｗ

この宿題を忘れていて

３週間ほど前に即席で創った型だった。

それでも

これまでの４年間

ほとんど稽古を休まずにやって来たから

即席とは思えないほどの型を披露した・・・

けど

キヨちゃんとシゲルちゃんから感じた

あの”何か”は感じなかった。

そのおかげで

ボクは助かった・・・

もしも

Kちゃんも１年間やった型だったら

ボクの涙腺は

完全崩壊してたことだろー。

 

キヨちゃんもシゲルちゃんも

正中線や身体の使い方などは、まだまだ・・・で

その型は当然

まだまだ未熟で未完成！である。

もしも

どこかの空手の型の大会に

それぞれが

その型で出場しても

確実に”初戦敗退”であろー。

また

空手をやってる人が見れば

「既存の型も知らなくて、ちゃんと出来ないくせに・・・自分の型なんて笑止千万だ。」

なんて思う人も多いだろー。

でも

すげー愛魂が働いたんだ！

ボクらのその空間が

あの保江先生の道場みたいな空気になったんだ！

まだまだ未完成である

キヨちゃんの型も

シゲルちゃんの型も

愛魂の神さまに認めてもらえたんだ。

だから

キヨちゃんの型☆も世界一！

シゲルちゃんの型☆も世界一！

世界中のどこを探しても無い

”世界にたった一つの型☆”なのだ。

誰のモノでもない

自分だけのモノ・・・

勝ちも負けも無いし

他人と比べる必要もない。

それが

心の財産であり

自分だけの宝物☆だ。

これからも

そんな宝物☆を大切にして

もっともっと

素敵な宝物☆になって行くことを

心から願う。

 

ボクは

こんな素敵な仲間たちに恵まれて・・・

それが

「ボクの宝物☆」

改めて痛烈に思い知らされた。

あ～

今でも

思い出すと

泣きそ。

今は

誰もいないし

今から

泣こっかな。

やめとけｗ

 

咲　心太郎