一撃必殺を目指す者の先に見える景色とは?

そういえば昔、

というか、

1年ほど前、

師匠が面白い話をしてくれました。

 

今日はその話を、

むかし話風に書いていきたいと思います。

 

 

 

むかし、むかし、あるところに、

一撃必殺を追い求める一人の空手家がいました。

 

その空手家は、

一撃で相手を倒せるほどの力が欲しい

と思い、日々稽古をしていました。

 

硬い岩をひたすら拳で突いたり、

筋トレをしたり、

強い奴と戦ったり、

そんな稽古をひたすら毎日続けました。

 

すると、

その成果もあってか、

数年が経ったころ、

一撃で倒せるようになっていた。

 

今で言う「喧嘩自慢」や、

村一番の強さを持つ男でも、

手を合わせれば、一撃で倒せるようになってしまったのです。

 

しかし、

一週間ほど経った頃、

ふと、空手家は、

人間には一撃で勝てるようになったけれど、

動物も一撃で勝てるのかな?

と疑問に思いました。

 

たしかに、

人間は、一撃で倒せるようにはなったけれど、

動物を一撃で倒せるようになったわけではありません。

 

そうして、空手家は、

動物を一撃で倒すことを新たな目標にしました。

 

というか、自分なら確実に倒せると思っていました。

 

ですが、

いきなりクマイノシシを倒してしまったら、

面白くないので、

景気付けに、一番始めは、

ブタ🐷

を一撃で倒すことにしました。

 

なぜなら、

空手家は養豚所で働いていたので、

一番身近にいた動物がブタ🐷だったからです。

 

ブタ🐷を一撃で倒して拍車をかけ、

その勢いで、クマとイノシシも一撃で倒してしまう。

 

これが空手家が頭の中で描いていた計画でした。

 

そうして、

次の日、

計画を実行することにしました。

 

仕事が始まり、

むしゃむしゃと、

ご飯を食べているブタ🐷達のところへ歩いていき、

美味しそうにごはんを食べているブタ🐷達を見ながら、

「どのブタを倒そうか・・・」

と品定めしていきました。

 

そして、

その中で、

一番大きなブタの前に、

空手家は立ちました。

 

そうして、

美味しそうにご飯を食べているブタ🐷の頭を目掛けて、

心の中でブタ🐷に謝りながら、

鍛えに鍛え抜いてきた拳を振るいました。

 

ドンッ

 

すると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突きをガン無視で餌を食べ続けていたブタ🐷がそこにいた。

 

空手家に突かれた事実なんて、

一切無かったかのように、

ブタ🐷は、

ただひたすらにご飯を食べ続けていました。

 

え・・・

 

空手家は、

何が起こっているのか理解できませんでした。

 

自分の突きが一切、通用しない。

 

少しでも効いてくれるならまだしも、

ガン無視で餌を食べつづけられた。

 

人間には通用したかもしれないけれど、

動物(🐷)には一切通用しなかったのです。

 

その瞬間、

空手家は自信を失ってしまいました。

 

こうして、

一撃必殺を目指していた空手家は、

一撃必殺を極める道を諦めましたとさ。

 

めでたし。めでたし。

 

と、

アレンジしましたが、

大体の話しの内容はこんな感じでした。

 

どれだけ鍛えても、

人間はブタ🐷にすら力で勝てないわけです。

 

なので、

動物とは仲良くしましょう!

 

なんだ、このブログ。

 

咲 心次郎

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