さっき、75歳にして今月から空手家デビューを果たしたSさんがお店に訪れた・・・
「どーや?」
なんと、先週渡した空手の道着を着て、初めての道着姿☆でご来店である。
「めっちゃ、似合ってるやん。空手家やね。」
と言うと、照れくさそうに
「こんでええか?」
よ~く見ると、ズボンの前後ろが反対である。あちゃー。
ま、初めてなんだから、わからないよねー。
で、それを指摘すると、慌ててズボンを脱ごうとするから
「今日は、そんでいいよ。」
と、慌てて手を抑えたのである。だってお店で脱がれちゃ困るのである。
でも、少年のようにとっても嬉しそうなんである。キラキラ☆してる。
「初めて、こんなん着たー。ワシ、ずっと着てみたかったんやー。」
ホントに、体いっぱいで嬉しそうなんである。
そんな姿を見てると、こっちまで嬉しくてたまらなくなってしまうのである。
せっかく空手家デビューしたけれど、地元の施設が使えなくなって、
道場稽古に来れないから、ワタシのお店でレッスンである。
お店の隅っこの小さなスペースで、二人で並んでお稽古である。
ワタシには準備運動にもならない程度の稽古で、
Sさんは、ちょっとヘロヘロである。仕方ないのである。それでいいんである。
で、こんな空手の歓びがあったことを、ワタシは思い出したのである。
ちょっと、また玄人に成り過ぎちゃった、ワタシである。反省である。
「ワシ、家で毎日やってるよ。もう少し上手になって、また来るわ。」
と、言うから、
「お家でも、道着を着てやろーね。帯を締めてやるとイイ稽古になるから。」
と、言うと、
「わかった、家でも着てやるわ。」
と、言ってお帰りになられたのである。素直な75歳の少年☆である。
そう言うワタシは、もちろん一人稽古では道着を着ないのである。
ワタシはデタラメな師匠なんである。
でも、帯を締めてやるのはイイんである。ウソは言わないのである。
ま、喜ばせるためなら、何でもアリ♪なんである。
で、喜んでくれたら、ワタシも喜ぶのである。
人は、いくつになってもキラキラ☆に成れる♪のである。
今日は、また忘れていた「初心」という歓びの心♪をSさんに教えてもらえたのである。
咲 心太郎
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