昨日、75歳で空手家デビューしたSさんがお店に来たのである。
4月から空手を始めたものの、7月には人工透析をすることになって、
8月から元気に復活を果たしたのだけれど・・・
「ワシ、これではアカンから破門にして。」
透析のために移植した血管の具合が思わしくなく、
先週は2日間、そして今日からまた入院だそーである。
で、退院してきた当初の元気もすでに消滅である。
「わかりましたよ、また良くなったらいつでもどうぞ。」
引き留めたい思いがあったけれど、受け入れるしかねーのである。
75歳のド素人を指導するなんて初めての経験だったので、
80歳くらいになったときには、「スゲー動けるおじいちゃんにしてみせたい。」
と、思いながらやってきたけど、ほんのやり始めにして、夢破れたのである。
ワタシは商売でたくさんのお年寄りのお客さんも見て来ているけれど、
そのほとんどが、60代辺りから、ここが悪いのどこが悪いの・・・と、
身体の不調やその愚痴をよく聞かされるのである。
で、みんな病院通いと薬漬けである。
お酒とタバコが生き甲斐みたいに大好きだった、破天荒なお客さんも、
体調を壊した途端、お酒もタバコも辞めて、今じゃ、家に籠りっきりみたいである。
元気でも、病院で何かの病気と診断されたり、怪我をしたりしたりすると、
いっぺんに弱っちくなっちゃう。
ほとんどのお年寄りが、そーである。
で、病院へ通い、お薬を常用し、身体を大切にしたいからか、
動くのが面倒だからか・・・
まったく運動もせずに過ごしてる。
で、どんどんと、身体も心も氣も、弱っていく一方である。
そんで、愚痴やらタメ息しか出なくなるのであるが・・・
死ぬのはイヤで、生きていたいみたいである。
「命を守る行動を。」
最近、何かとよく聞かされるのであるが、これも洗脳である。
命の権限を握っているのは、自分でもなく、人間ではないのである。
ワタシらは、生かされているのである。
生かされて生きているのに、死ぬのがイヤなくせに、
身体を怠けさせ、心を弱らせ、氣の巡りを減らし、
愚痴って、タメ息ついて、生きちゃ~ダメだろ。
と、こーしてワタシにお年寄りたちは身を持って教えてくれるのである。
で、身体が不調だろーと、仕事がうまくいかなかろーと、
嫁ちゃんとケンカしよーと、何があっても・・・
空手は辞めないし、稽古は休まない。
で、病院へも行かない。
と、決めて生きているのである。
そんな毎日はキツイけど楽しいのである♪
まぁ、こんなバカの真似はしなくていいけれど、
病院通いと薬漬け、ちょっと減らしてみたらどーかね。
病院通いと薬漬けのお年寄りで、元気になった人は見たことねーぞ。
自分の好きなことをやって、
死ぬまで元気でいよーぜ♪
咲 心太郎
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