「道」と「術」。

「道」と「術」について・・・

なんて語っているお若い武道家の動画をさっき観ちゃったのであるが、

この方は「道」は「精神性」のモノで、「術」は「機能性」のモノ・・・

と、お仰られていたのであるが、他人様の考えを否定も肯定もしないのである。

お好きにやってちょーだい♪である。

けど・・・

「道」と「術」の違いって、何だ?

いつも「武道」や「武術」という言葉をよく使うワタシであるが、

つい、改めて考えさせられてしまったのである。

で、ワタシも「道」と「術」について、思うままに語ってみようと思うのである。

まぁ、字をそのまま解釈すれば「武の道」と「武の術」である。

で、「武の道」は、そのまんま「武を行い歩む」ことである。

空手や剣道、柔道・・・をやってる人は、皆、「武の道」のはず。

過去に書いたけれど、

「武」という字は「争いや闘いを止(と)める、止(や)める」という意味だから、

それに向かって稽古をするのが「武の道」ということである。

試合に勝つことを目標にしてやってるのは「武の道」ではなくて「スポーツ」である。

で、「武の術」なんであるが、

「道」と「術」の違いの前に、「術」と「技」の違いを考えなくちゃアカンのである。

「武技」と「武術」の違いである。

「技」は、肉体を使って相手に攻撃や受けをするいろんなやり方のことである。

これは「見える動き」のことである。

「術」は、心、精神、意識を使って相手に筋力ではない力を働きかけることである。

これは「見えざる動き」のことである。

で、現代では、ほとんど筋力を使った「技」しか知らん人が多くて、

「見える動き」だけで優劣をお競い合いになっているのであるが、

これは「武の技」でも「武の道」でもないのである。

で、「武」に向かって基本稽古や型稽古をやっても、

最初の内は「見える動き」、つまり筋力を使う「技」しか出来ないけれど、

繰り返し続けることで、その動きに心や精神が宿り意識が通るようになるのである。

「技」が「術」に変わる。

のである。

「武の道」を歩めば、「武の術」に成る♪

逆に言えば、

「武の術」が出来ない者は、「武の道」を歩んでいない。

ということになるのである。

やり始めて3年以上経っても、少しも「術」にならない人は、「道」が違うのである。

「道」は「師」でもあり、心の方向性なのである。

動画のお若い武道家は、「術」より「道」を大切にしたい・・・

なんて仰っていたのであるが、

ワタシとは、「道」や「術」の認識が随分と違うよーで、

それで、ワタシがちょっと惑わされちゃったよーである。

でも、こーして改めて、考えさせてもらって、感謝である。

そのお礼に一言、

「道」と「術」は別々じゃねーんだよ!

「道」と「術」は一体だ。

咲 心太郎

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