大変お待たせしました。
今日で、このお話は完結でございます。
長々とPart⑧まで引きずってしまい、
申し訳ありませんでした🙇
また、
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました🙇
それでは、
感動のラストを、ご覧ください。
この物語の最初の話は↓
上司により、
「鬱」状態となってしまった僕は、
仕事に行くのが怖くなってしまいました。
ただ、
僕が「鬱」状態になった頃、
仕事の休みが増えつつあったので、
適度に心身を休められていたのは、
不幸中の幸いでした。
だけど、
次の日の仕事のことを考えると、
嫌で嫌で仕方がありませんでした。
そうして、
ある日の仕事終わり・・・
とてつもない不安感が襲ってきた。
これまでは、
休日に映画や漫画を見たり読んだり、
友達とカフェに行って話したりして、
なんとか「不安感(恐怖心)」を誤魔化していたけれど、
この日は、
これまでに味わったことのないような「とてつもない不安感」が襲ってきました。
そして、
今回の「不安感」は映画や漫画・友達と話しても、誤魔化せない
とその時、感じました。
どうしよう。どうしよう。どうしよう・・・
「不安感」のはけ口が無くなってしまった僕は、
さらに、「不安感」が爆増し、
どうすれば良いのか分からなくなり、
自分の部屋に閉じこもって、
泣くことしかでき無くなってしまいました・・・
しかし、
そんな時、
カナダに旅立つ時以来、
全く連絡を取っていなかった、
師匠の顔が思い浮かびました。
でも、
カナダに旅立ってから、
2ヶ月ほど経ち、
初めて連絡したかと思いきや、
相談のメールだなんて・・・
できれば、
旅立つ前に「撮ってきて」と言われていた、
オーロラの写真を送りたかった・・・
だけど、
当時の僕は、
そんなことを考える余裕なんて、
1ミリもありませんでした。
この苦しい状況から、
一刻も早く抜け出したい一心で、
師匠に、
今の状況と、
これからどうすれば良いのかのアドバイスを求めるラインを、
かなりの長文で、送りました。
たしか、
僕がそのラインを送ったのが、
カナダの時刻で22時〜24時頃だったので、
日本時間に直すと、
10時〜12時頃に送りました。
そうして、
その日は、
師匠からラインが送られてくることを祈り、
寝ることにしました。
次の日・・・
僕の体は、
今では考えられないほど、
朝方になっていたため、
5時半に目が覚めるようになっていました。
ただ、
その日は、
仕事が休みだったので、
二度寝をしようか迷ったのですが、
昨日の師匠からの返信が届いているのか気になったので、
少し寝ぼけたまま、
ケータイの画面を見てみると、
師匠から返信が届いていました。
その瞬間、
一気に目が覚めて、
二度寝をする気なんて、
どこかへ吹き飛んでいきました。
そして、
師匠が送ってきたラインを開きました。
そこには、こう書いてありました。
「おはようございます。
よく頑張っているようですね。
いつも言っていますが、自分が思う自分でちゃんとやれていたら、他人にどう思われようが、なんと言われようが、気にしないことが大切です。
他人の悪い気で自分の心を凹ませてはダメです。
今回は期間限定だから、耐えられるのなら耐えた方が、帰国後の今後の心次郎の人生にプラスになると思います。
でも、耐えられないときは、心を乱さず平常心で、相手の人に自分の気持ちを伝える、お願いするかのように伝えると良いと思います。
一緒に暮らしたりなど、関係性が近くなると、みんな本性丸出しになりますね。
他人の本性に振り回されると、自分の心が弱くなってしまいますから、人目につかないところで一人稽古をやってください。
怒りや悲しみ…苦しみのエネルギーを稽古で自分の力に転換することも武の道、僕の空手道です。
他人の悪い気を自分の良い気に変える。
またまた成長して帰ってきてください。
僕は期待しています。」
読み終わった後だったのか、
読んでいる途中だったのか、
はたまた、読み始める時だったのかは、
覚えていませんが、
僕の頬には、
涙が流れていました。
別に、
この師匠のラインにより、
上司が優しくなったり、
仕事が急に楽になったり、
したわけじゃないけれど、
「とてつもない安心感」
を感じました。
何でもできるというか、
「何でも来い!」みたいな。
どれだけ進んでも出口が全く見えない真っ暗な洞窟で、
いきなり一筋の光が自分に向かって刺してきて、
「この光を頼りにしていけば、絶対に出られる!」
みたいな、
根拠のない自信というか、
安心感のようなものが、
僕の体の奥底から、
湧き上がってきました。
そうして、
その後、
何通か師匠とラインでやり取りをして、
「この仕事を最後までやり遂げる!」
と誓った僕は、
師匠とのラインのやり取りが終わるや否や、
まだ外は、明るかったので、
自分の心を取り戻すため、
一人で空手の基本稽古や移動稽古、シャドウをしました。
すると、
幾分か、心が回復したかのように思えました。
こうして、
根拠のない自信のようなものを手に入れられた僕は、
今まで「怖い」と思っていた上司に対しての、
「恐怖心」や、
仕事に行くことに対しての
「不安感」
を感じなくなりました。
不思議なものです。
というか、
単純なだけか・・・
そうして、
その日に、
僕は、空手と師匠に救われて、
無事に仕事をやり遂げることができたのでした。
完。
ちなみに、
後日談ではありますが、
この後、
徐々に仕事は休みが増えていき、
昼で帰って良い日なんかもでてくるほどになりました。
そして、
それに比例して、
上司の機嫌も直っていき、
元の、
というか、
あの時ブチギレたり、八つ当たりしてきたりした人はドコに行ったの?
と思えるぐらいまで、
優しくなっていました(笑)
だけど、
優しくなったからと言って、
もう一度、
尊敬したり、信用したりは、
さすがになかったですけどね(笑)
人間、追い詰められると豹変する。
頭では分かっていたけれど、
ここまで変わるとは思っていませんでした。
ただ、
これも今思えば、
空手の神様が、
僕が成長するための試練を与えてくれたのではないかと、
思っています。
というか、
このカナダでの仕事の1件から、
自分の周りで起きる全ての事象は、その時の自分が成長するために必要な事
だと思うようになりました。
辛い時も、
悲しい時も、
苦しい時も、
楽しい時も、
嬉しい時も、
幸せな時も、
ぜーんぶ、
その時の自分が成長するために必要な事象なのです。
しかも、
もし、そう思えるのならば、
幸せになれるのです。
なぜなら、
全ての事象に感謝できるから。
全ての事象に感謝できれば、
苦しんだり、
辛かったり、
悲しかったりしても、
前を向いて、
また歩き出せるのです。
そして、
何か壁にぶつかった時は、
目の前が真っ暗になって、
どうしようもなくなった時は、
親でも、
友達でも、
親戚でも、
道を歩いている他人でも、
助けを求めるべき
だと思いました。
もちろん、
自分で解決できるなら、
それが一番良いのですが、
人は絶対に、一人では生きていけない生き物。
だから、
「助けを求めることが、恥ずかしい・・・」
なんて、思う必要なんてないし、
むしろ、
助けを求めるのが普通なのです。
そんな、
当たり前なことや、
今まで分からなかったこと、
知らなかったことが、
たくさん理解できた、
カナダでの仕事でした。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
おまけ
咲 心次郎
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