生きた屍、楽しい者なし。

長寿になった時代の現代のご老人に空手おバカからひと言申し上げるのである。

お年を召されて、身体のあちこちを病んだり、傷めたりして

他人さまに世話になっている長寿の方が多くいる、長寿国日本である。

自分が生きる、その最低限のことが出来なくても生きていけるのである。

「年を取ったら世話になるのは仕方がない。」

果たして本当にそうなんだろーか。

人生最後の最後は仕方ないかも知れないと思うが、

歩くこともトイレも出来なくても、何年も生きるというのは仕方がないのだろーか。

豊かで便利になった社会は、楽な暮らし、楽しい暮らしを与えてくれるが・・・

そんな暮らしのマイナス面がそうさせている人が多いのではないかと思うのである。

で、ちょっと書いてみるのである。

・バランス

日常での活動において、人は誰しも身体のバランスを崩して生活しているのである。

左手にお茶碗、右手にお箸、これさえもバランスが崩れているわけである。

バランスを崩した状態でいることが多くあって、それで身体が歪むのである。

で、人間はその歪みを戻す能力を備えているのだけれど、

その方法は、凸凹ガタガタ道を歩く。なんである。

アンバランスな道を歩くことによって、身体のバランスを保とうとする力が

歪んだ身体を元に戻そうとする力ともなり、その働きをしてくれるんである。

しかし、アスファルトで整えられた道になってしまい、山でも行かない限り、

アンバランスな道を歩くことはない現代人である。

バランスを保とうとする力が働かない現代人は、歪みっぱなしである。

・運動

車や電車・・・になって歩くことがめっきり減ってしまったのである。

階段を登らなくなったエレベーターやエスカレーターも然りである。

また、和式から洋式トイレになったことも、あのしゃがむ、しゃがんでるという動作が

下半身を鍛えたのだけれど、ただ座るに変わってしまったのである。

二本足の人間は、下半身が弱くなれば、身体が弱くなるんである。

で、歩くという動作は、ものすご~くインナーマッスルを刺激するんである。

老化で筋肉や筋力が落ちたって、インナーマッスルが丈夫であれば問題ないのに

歩かないから、インナーマッスルの働きが弱くなって歩けなくなるんである。

歩かないから歩けなくなる・・・当たり前である。

・呼吸

息は、必要なとき以外は鼻から吸うんである。口から吸っちゃ~ダメなんである。

が、現代人のほとんどは、口から吸っているんである。口から浅い呼吸ばっかである。

楽な暮らしの中では、深い呼吸をする必要がないのである。

これでは酸素が細胞の隅々にまでは行き届かないのである。

鼻からゆっくり吸って、ゆっくり吐く。

こんな呼吸を意識してやらんと、呼吸力が弱くなるんである。

呼吸は生命力に直結するんである。またインナーマッスルを刺激するんである。

最早、「肚から声出せよ。」は死語。デカい声が出せなくなった呼吸力である。

・食

日本人の遺伝子には、おにぎり一個のエナルギーで

外国人には真似することも出来ないくらいの活動が出来るのだそうである。

取り入れた食物をゆっくり燃焼して使う能力に長けているということなんである。

で、日本食は低カロリーなんだそうである。

逆に外国人はすぐに消化して使ってしまうため、高カロリーなんである。

しかし、現代では、外国食も多く摂るようになったわけである。

低カロリーで十分な身体に高カロリーである。

で、肥満、高血圧、糖尿病・・・

外に出さずに溜まったエネルギーが自分の身体に現れるのである。

また脂肪細胞とは、狩猟時代に備わった、飢えたときの緊急事態に備えて、

余ったエネルギーを備蓄し、食にありつけないときにエネルギーを放出する。

という能力なので、飢えない現代では、放出することなく溜めっぱなしである。

で、太る人が増えているのである。

食を減らしエネルギー不足にして動き、脂肪から放出して使うしか痩せねーのである。

太りたくなかたったら、食った分だけ使うんである。食った分だけ動くんである。

でも、食ったら寝る。ってな根性である。で、病魔に狙われるんである。

と、マイナス面をいろいろ書いてみたのであるが、

豊かな暮らしの中では、自然に健康を維持する生活も多く失ったのである。

でも、だからと言って、上記したことを気にして、

車やエレベーターを使わずに歩くとか、外国食を食べないとか・・・

そんな生き方をしたら、つまらん人生になってしまうんである。

現代に生まれたんだから、現代を楽しまなきゃつまんねーのである。

でも、車に乗ってお出かけして、美味いモン食って・・・

と、やってると、老後は、ボロい身体で他人さまの世話になって、生きた屍である。

生きた屍、楽しい者なし。である。

じゃーどーすればいいのか?

老後は出来るだけ楽をして美味いモン食べて、現代の楽しみを満喫して、そんな一日のわずかな時間にちょっとだけ空手をやればイイのである。自分の身は自分で守る。自分の健康を守る。これが空手で一番の護身術なんである。空手の目的の第一は健康なんである。何もせず現代を楽しんで、後に不健康になるのではなくて、空手で健康を保った上で現代を楽しむのがイイんである。コレ、わかるかね。

この世に生まれた人間が死ぬ原因となる病気や怪我は一度きりなんである。

そのときだけは、他人さまの世話になるしかねーのである。

それまでは、健康を保つという意識を持ち、行動をしなくちゃいけないのである。

健康であることが、人間の自然な姿なんである。

でも、年を取ったら病気持ち!が、当たり前になりそうな世である。

が、死ぬまで健康でいれたら、人生は楽しいんである。

健康でなかったら、人生はつまらなくなるんである。

そんで、年老いた人も空手においで♪である。

医療の向上のおかげで長寿じゃなくて、健康で長寿になる♪のが空手なんである。

咲 心太郎

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