競泳女子の池江選手が五輪代表に決定という、
「白血病」を乗り越えて、完全復活を果たしたそーである。
まぁ、闘病中は相当な苦しみを味わったのであろーから、
それを乗り越えたその魂や精神は、病気を患う前とは比較にならないほど
大きく成長したのであろーから、以前よりもさらに活躍しても不思議ではないのである。
で、試合後、「努力は必ず報われる。」と会見で話したそーである。
果たして、ホントにそーなんであろーか・・・。
ワタシは池江選手が「白血病」になった時も、今回の活躍のニュースの時も、
歌手の本田美奈子さんのことを思い出すのである。
この方も池江選手と同じ「白血病」になったのであるが、
彼女は３０代という若さでお亡くなりになってしまったのである。
何故だか？亡くなったとニュースで知ったら、急に彼女の歌が聴きたくなって、
「AVE MARIA」というアルバムをレンタルで聴いてみたのである。
そして、身体の中を電気が走るような衝撃を受けたのである。
本田美奈子さんは「ホンモノの歌手になりたい。」と芸能界に入ったそーであるが、
事務所の方針か何かで、最初は「アイドル」としてデビューしたのである。
当時では珍しい「ヘソ出しルック」で人気が出たのであるが、
そのうち、テレビに出る機会が減って、ワタシがその姿を見ることはなくなったのである。
それから２０年くらい経った頃だろーか・・・
ワタシの記憶の片隅にいた彼女の突然の訃報である。
で、聴いたアルバムからは、「ヘソ出しルック」だった人とは別人と思えるほどの歌声が・・・
「この人の人生には、いったい何があったんだ？」
アイドルとしての人気がなくなってからの彼女は、
表舞台で歌うチャンスがめっきりと減ったそーであるが、
それでも「ホンモノの歌手」を目指す努力を怠ることはなかったそーである。
またバラエティーなどの出演依頼があっても、
「ワタシは歌手だから」と、どんなに仕事がなくても断ったそーである。
で、知人に勧められた「ミュージカル」のオーディションに応募したそーであるが、
最初は「役者はイヤだ」と断ったけれど、
「ミュージカルは歌うんだよ。」と説得されて応募を決意し合格を果たしたそーである。
それからは「ミュージカル」の舞台で活躍されてたそーであるが、
それでも「ホンモノの歌手になる。」と思い続け、
その「ミュージカル」の世界で岩谷時子さんという師となる人に巡り会えたそーである。
そして、いろんなクラシックの曲に歌詞をつけて本田美奈子さんが歌う・・・
「AVE MARIA」と「時」という、素晴らしい２枚のアルバムが完成したのである。
彼女はついに「ホンモノの歌手」に成れたのである。
「アイドル」時代とは比べ物にならないくらいの、歌声、歌唱力である。
その声から、その生き様やその思いが伝わってくるのである。
そして、いよいよ今から！これから！という時に
「白血病」に罹ってしまったのである。
入院中も「病気を治して歌う。」と、毎日、復帰に向けた努力は怠らなかったそーである。
でも、そのまま復帰することなく、天に召されたのである。
努力は報われることもあるし、報われないこともあるのである。
どちらかと言えば、報われないことの方が多いのである。
じゃー、努力したって意味ねーじゃん。
そーなんである。
人生は「成るようにしか成らん。」のである。
努力したけりゃ努力すりゃいいし、
怠けていたけりゃ怠けていればいいのである。
努力しても怠けていても、
「生きてる」ってことが、すでに「報われてる」ってことである。
なので、これを忘れて、さらなる報いを求めて努力をしたり、
その報いのために身体を壊すような努力はしないことである。
世の中の表舞台で成功することだけが、人生の成功ではないのである。
また、どんな人生であっても、みんないつか天に召されるのである。
今、自分に無い大切なモノを探し追いかけるより、
今、自分に在る大切なモノを見つけ育てるのである。
咲 心太郎
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