いい加減な鬼の指導。

今日もまた75歳で空手家デビューしたSさんが空手衣姿でご来店である♪

空手衣姿で街にお出かけするのも、もう、全然へっちゃらなよーである。

先月から人工透析を受けることになったSさんであるが、

透析を受ける前よりも元気なじいちゃんに成られたようである。

「ワシ、今日は絶好調や。」

お~、いいじゃないですかー。

ほな、やりましょかー。

またクソ狭い本部道場で、2人で並んでお稽古である♪

Sさんは、いつも「空手の教科書」を持参である。

その「空手の教科書」というのは、

ワタシがマジックで書いたノートの紙。

これまでに基本や移動稽古などを教えながら、

その都度ワタシがノートの用紙にやり方や注意点などを大きな字で書いたモノである。

で、それを見ながらお家では一人稽古に励んでいるのであるが、

「これが、思い出せん、全くわからんのや。」

で、教科書を見てみると「転掌」の型だったのであるが、

「オレ、Sさんにそんなん教えたっけ!?」

教えたことも忘れてる、ホント、いい加減な館長である。

どーやら、入院前の最後の稽古のときに教えたみたいである。

で、今日は「転掌」の型の稽古をやったのである。

「めちゃくちゃイイ型だから、早よ覚えてや。」

教えたことを忘れてたくせに偉そーな館長である。

「家に帰って、忘れん内にすぐやるわ。」

素直で純粋な年上のお弟子さんである。まったくの脱帽だ。

で、型稽古の後、少し「咲心棒☆」で捻じ♪捻じ♪も、やったのである。

その「咲心棒☆」を担ぐのもやっとのSさんであったけれど、

ワタシは構わず「咲心棒☆」に手をかけて、Sさんの身体を捻じってやるのである。

「お、おぉぅ~~。」

しかめっ面で、悶えながら堪えるSさんである。

「こら、息を止めたらアカンよ。」

お年寄りの固い身体をめっちゃ捻じっておいて、鬼の指導である。

退院して間もない身体にそんなんしてもええの?

「アイキ♡」をかけてるから大丈夫なんである♪

Sさんは「アイキ♡」の感度がとてもイイのである。本人は知るはずもないけど。

で、きっと大丈夫なんである。

きっと!かよ。

ワタシはいい加減な人間なんである。

「ワシ、今度の日曜日、行くわ。」

鬼の指導の効果?それとも・・・アイキ♡の効果?

どっちかわからんけれど、今度のBODY♡創整塾の捻じ♪捻じ♪に来るそーである。

しかし、なんだね、

こんなSさんのようなお年寄りは少なくて、

病気になったり怪我したりすると、どんどん弱っていく人間ばっかである。

で、さらに薬漬け、身体は動かさねーという悪循環になって、

生きてんのか?死んでんのか?

そんな老人を多く見かけるのである。

で、口から出るのは、ため息、愚痴、不平不満・・・

そりゃ、この華やかな世も暗く見えるわな。

咲 心太郎

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